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アレクのプリズムショーが凄い
・背景
キンプリ、キンプラ、SSS1、2、3を観たところなのだが、3章アレクで完全にやられてしまったので何故凄いのか書いておく。
プリティーリズムの事がWikipediaのあらすじ程度にしか分からないので、出来るだけプリズムショーの凄さに絞って書き進める。
・PRIDE1におけるアレクのショー
名前にもあるように、格闘技の文脈が濃く出ている。特にプロレス
ショーの内容の前に、一応自分が感じたストーリーを簡単に書いておく。
ストリート系は勝負の論理
勝負の論理という言葉は自分が今勝手に作っただけだが、アカデミー系のショーよりも勝負という要素が強く出てるくらいの意味
勝負というのはお互いが同じ土俵で戦い、勝った負けたを認め合えば勝負として成立する。
キンプラのアレクVSタイガ(後にカヅキ)のようにステージを破壊しても勝てば勝ちなのは間違いない。勝てなかったが。
キンプラ→SSS3で起こった変化は、「ストリート系の勝負で相手に勝つためには物理的に倒せば良い」という論理から「相手と観客を含め皆をショーで納得させる事が勝利」である。カリスマというのは最強ではなく、超人的な力で人々を惹き付ける者の事を指すので、ストリート系のカリスマを志すアレクにとって当然かつ大きな成長だ
アレクのSSS3章のショーは、聖がいないため勝負は行えず、"未完のまま終わった冷さんのショー"の続きであり、キンプラの"会場を破壊し尽くした対戦相手に勝つためのショー"からの成長を見せる場に見える
というように、バトルスタイルの変化、世代、相手がいて起こるドラマ、というプロレス的な要素やSSSのストーリー的な観点で掘り下げる事は出来るが、今回は自分がこういう感じでアレクを見ているよという説明なのでここで一旦おわり
・画が良くて楽しいだけではなかった
キンプリに対しては、プリティーリズムから続くストーリーとプリズムショー含めたサービスで出来た作品という感想を持っていたのだが、プリズムショーはフル3DCGで気合が入っている上に、サービスもただ面白いからやってるんじゃないんだと気付き感動した。
平文だから感動していないように見えるけどアレクVSタイガのショーはマジ凄すぎて泣いた。
ただ面白いだけじゃないというのは、アレクが繰り出した一見めちゃくちゃに見えるガンダムや遊戯王のパロディは、決してめちゃくちゃではないという事だ。
突然始まるオールレンジ攻撃
キンプラのアレクは、会場を覆う「アンゴルモアの牢獄」を使用し、エヴァ陣形からの絨毯爆撃を行っている。恐怖の象徴アンゴルモアからの一方的な爆撃を行い、リンカーンばりのファン解放宣言を行った自由の象徴カヅキとは正反対の行動として描かれていた。相手を物理的に倒せば良いからである。
今回のSSS3章、アレクの背中に付いている4基のアレはガンダムのファンネル。簡単に言うと遠隔でビーム攻撃等を行う武装。バリアを張るためにも使う事が出来る。
アレクのファンネルは攻撃のように見えたが会場を守る用途に使われた。本来攻撃するために使われる方が多いので無理はない。
ただ武装として見れば上記の通りなのだが、感動した点は、ファンネルは人間の脳波で制御する武装という点だ。
ガンダム原作でも爆弾とはケタ違いの攻撃力を持ち、使用者に大きく負担がかかるファンネルをバリアに使い会場に張り巡らせ、ショーの感動、ひいては演者の感動をも伝える装置に変えてしまう…
アレクの技術、精神両面のパワーアップを、アイドルのショーにガンダムの武装とかいう面白すぎる画で表現してくる事に震え上がった。
突然始まるライディングデュエル
アレクとカヅキがレースで先攻を決めていたのは、遊戯王のライディングデュエル。簡単に言うと、バイクでレースをしながらデュエルをする際、開始時にどっかのチェックポイントを通過するのが速い方が先攻を選択出来るというものだ。
ガンダムとは違って遊戯王はギャグテイストな面があり、キンプリも完全に笑わせに来ているのに何故泣けるのか…キンプリは本当にアイデアが面白い。
ライディングデュエルは、デュエルという勝負と、スリルとスピードのあるレースを持ち合わせたまさしくプロレス、いやストリート系のプリズムショーにぴったりに思える。
まずレースの勝敗が先攻のタイガ有利という印象を与える。デュエルでは先攻が有利だからレースで先攻の権利を争う。
デュエルならばただ有利不利を決める前座的なレースだが、これはプロレスの性質を多分に持ったプリズムショーであって、必ずしも先攻が有利とは言えない。ただ倒すよりも、相手の技を一旦受け、よりカッコよく返した方がショーとして面白いからだ。
そして背景として、ライディングデュエルは格差のある社会において、大衆(アレクの家は貧乏なので大衆側と言える)が考案した過激な娯楽であり、自由の象徴とされている。まさしくストリート系の魂そのものと言えるバトル演出なのだ。
・プリズムショーの凄さ
適切な題材を配置し、適切に切り取ってメッセージを強化し、そしてただ観るだけで幸せになるようなインパクトのある画を作り上げる。そういった凄さがプリズムショーにはある。ただパロディをやると面白いから色んなネタを仕込んでいるのではない。
という事が言いたかった。
キンプリの映画に関する話は以上です。
・おまけ(キンプリは詩かも知れない)
キンプリ初見の感想はこれガルパンっぽいなと思ったんだけど、以前からこのガルパンっぽさというのが上手く説明出来ずにいた。
熱いが本筋は比較的シンプルなストーリーがあり、ギャグではないんだけどパロディやこだわりをふんだんに使ったサービス…
今回プリズムショーのガンダムと遊戯王に着目してみて、パロディやこだわりの部分って詩の面白さと近いんじゃないかなとふと思った。
Wikipediaの「詩」の概説の一部
詩では特有の形式や決まり事を用いることで言葉に別の意味を持たせたり感情的・官能的な反応を引き起こしたりすることが多い。~中略~その他の詩語による文体的要素はしばしば詩作品に複数の解釈を可能にする。
今日のグローバル化した世界では、詩人たちはしばしば様式、技法、形式などをさまざまな文化や言語から借用している。
時代や文化が変われば言葉の意味も変化するので、詩の当初の美や力を味わうのは難しい。
概説から更に抜き出すのはちょっとどうかという感じもするけど、要は以下のような事が言いたい。
オタク作品から一見めちゃくちゃに引っ張ってきたパロディを繋げて、キンプリという時代と文化に落とし込み、別の意味を持たせる。
そして、それをみんなで鑑賞して応援する。視聴者の持つ知識や背景で様々な解釈が生まれる。
というような構図が似ているなと思った。自分は詩の事は全く分からないけど、この感覚は詩を楽しむようなものなのかなーと少しキンプリに世界を広げて頂いた感じがしました。
おわり
キンプリ、キンプラ、SSS1、2、3を観たところなのだが、3章アレクで完全にやられてしまったので何故凄いのか書いておく。
プリティーリズムの事がWikipediaのあらすじ程度にしか分からないので、出来るだけプリズムショーの凄さに絞って書き進める。
・PRIDE1におけるアレクのショー
名前にもあるように、格闘技の文脈が濃く出ている。特にプロレス
ショーの内容の前に、一応自分が感じたストーリーを簡単に書いておく。
ストリート系は勝負の論理
勝負の論理という言葉は自分が今勝手に作っただけだが、アカデミー系のショーよりも勝負という要素が強く出てるくらいの意味
勝負というのはお互いが同じ土俵で戦い、勝った負けたを認め合えば勝負として成立する。
キンプラのアレクVSタイガ(後にカヅキ)のようにステージを破壊しても勝てば勝ちなのは間違いない。勝てなかったが。
キンプラ→SSS3で起こった変化は、「ストリート系の勝負で相手に勝つためには物理的に倒せば良い」という論理から「相手と観客を含め皆をショーで納得させる事が勝利」である。カリスマというのは最強ではなく、超人的な力で人々を惹き付ける者の事を指すので、ストリート系のカリスマを志すアレクにとって当然かつ大きな成長だ
アレクのSSS3章のショーは、聖がいないため勝負は行えず、"未完のまま終わった冷さんのショー"の続きであり、キンプラの"会場を破壊し尽くした対戦相手に勝つためのショー"からの成長を見せる場に見える
というように、バトルスタイルの変化、世代、相手がいて起こるドラマ、というプロレス的な要素やSSSのストーリー的な観点で掘り下げる事は出来るが、今回は自分がこういう感じでアレクを見ているよという説明なのでここで一旦おわり
・画が良くて楽しいだけではなかった
キンプリに対しては、プリティーリズムから続くストーリーとプリズムショー含めたサービスで出来た作品という感想を持っていたのだが、プリズムショーはフル3DCGで気合が入っている上に、サービスもただ面白いからやってるんじゃないんだと気付き感動した。
平文だから感動していないように見えるけどアレクVSタイガのショーはマジ凄すぎて泣いた。
ただ面白いだけじゃないというのは、アレクが繰り出した一見めちゃくちゃに見えるガンダムや遊戯王のパロディは、決してめちゃくちゃではないという事だ。
突然始まるオールレンジ攻撃
キンプラのアレクは、会場を覆う「アンゴルモアの牢獄」を使用し、エヴァ陣形からの絨毯爆撃を行っている。恐怖の象徴アンゴルモアからの一方的な爆撃を行い、リンカーンばりのファン解放宣言を行った自由の象徴カヅキとは正反対の行動として描かれていた。相手を物理的に倒せば良いからである。
今回のSSS3章、アレクの背中に付いている4基のアレはガンダムのファンネル。簡単に言うと遠隔でビーム攻撃等を行う武装。バリアを張るためにも使う事が出来る。
アレクのファンネルは攻撃のように見えたが会場を守る用途に使われた。本来攻撃するために使われる方が多いので無理はない。
ただ武装として見れば上記の通りなのだが、感動した点は、ファンネルは人間の脳波で制御する武装という点だ。
ガンダム原作でも爆弾とはケタ違いの攻撃力を持ち、使用者に大きく負担がかかるファンネルをバリアに使い会場に張り巡らせ、ショーの感動、ひいては演者の感動をも伝える装置に変えてしまう…
アレクの技術、精神両面のパワーアップを、アイドルのショーにガンダムの武装とかいう面白すぎる画で表現してくる事に震え上がった。
突然始まるライディングデュエル
アレクとカヅキがレースで先攻を決めていたのは、遊戯王のライディングデュエル。簡単に言うと、バイクでレースをしながらデュエルをする際、開始時にどっかのチェックポイントを通過するのが速い方が先攻を選択出来るというものだ。
ガンダムとは違って遊戯王はギャグテイストな面があり、キンプリも完全に笑わせに来ているのに何故泣けるのか…キンプリは本当にアイデアが面白い。
ライディングデュエルは、デュエルという勝負と、スリルとスピードのあるレースを持ち合わせたまさしくプロレス、いやストリート系のプリズムショーにぴったりに思える。
まずレースの勝敗が先攻のタイガ有利という印象を与える。デュエルでは先攻が有利だからレースで先攻の権利を争う。
デュエルならばただ有利不利を決める前座的なレースだが、これはプロレスの性質を多分に持ったプリズムショーであって、必ずしも先攻が有利とは言えない。ただ倒すよりも、相手の技を一旦受け、よりカッコよく返した方がショーとして面白いからだ。
そして背景として、ライディングデュエルは格差のある社会において、大衆(アレクの家は貧乏なので大衆側と言える)が考案した過激な娯楽であり、自由の象徴とされている。まさしくストリート系の魂そのものと言えるバトル演出なのだ。
・プリズムショーの凄さ
適切な題材を配置し、適切に切り取ってメッセージを強化し、そしてただ観るだけで幸せになるようなインパクトのある画を作り上げる。そういった凄さがプリズムショーにはある。ただパロディをやると面白いから色んなネタを仕込んでいるのではない。
という事が言いたかった。
キンプリの映画に関する話は以上です。
・おまけ(キンプリは詩かも知れない)
キンプリ初見の感想はこれガルパンっぽいなと思ったんだけど、以前からこのガルパンっぽさというのが上手く説明出来ずにいた。
熱いが本筋は比較的シンプルなストーリーがあり、ギャグではないんだけどパロディやこだわりをふんだんに使ったサービス…
今回プリズムショーのガンダムと遊戯王に着目してみて、パロディやこだわりの部分って詩の面白さと近いんじゃないかなとふと思った。
Wikipediaの「詩」の概説の一部
詩では特有の形式や決まり事を用いることで言葉に別の意味を持たせたり感情的・官能的な反応を引き起こしたりすることが多い。~中略~その他の詩語による文体的要素はしばしば詩作品に複数の解釈を可能にする。
今日のグローバル化した世界では、詩人たちはしばしば様式、技法、形式などをさまざまな文化や言語から借用している。
時代や文化が変われば言葉の意味も変化するので、詩の当初の美や力を味わうのは難しい。
概説から更に抜き出すのはちょっとどうかという感じもするけど、要は以下のような事が言いたい。
オタク作品から一見めちゃくちゃに引っ張ってきたパロディを繋げて、キンプリという時代と文化に落とし込み、別の意味を持たせる。
そして、それをみんなで鑑賞して応援する。視聴者の持つ知識や背景で様々な解釈が生まれる。
というような構図が似ているなと思った。自分は詩の事は全く分からないけど、この感覚は詩を楽しむようなものなのかなーと少しキンプリに世界を広げて頂いた感じがしました。
おわり
オタク力を極限まで高めて人生攻略に挑んだ
・あらすじ
自分には生きていく上でどうしても困る特性があって10年近く頭を悩ませ、解決に手が掛かろうかというところで老い(老いという年齢でもないが)やら些細な変化やらも重なり解決出来ずにいた
今となっては巷で大流行の発達障害、その症状の一部「衝動的」「過集中」「先延ばし癖」だ
自分の場合簡単に言うと、数秒前しようとしていた事が消え失せ突然頭に浮かんだことに支配されてしまう、その行動が始まると、他に大事だったはずの事があってもすっかりどこかに飛んでいき、ふと前触れなく戻ってくるといった感じ
症状の名前を知ったから今はその名前で呼んでいるが、思えば小さい頃から何かを計画してその通りに実行出来た事が1度もない
ぶっちゃけ他の人の症状を聞いていると遥かに軽度なものだが、困っているものは困っている
1時間とか1日とかそういうスパンで目標を達成した事はあるが、未来の事を考えて計画し、それを実行するという事が描いた通りに出来た事が本当に1度もない
些細ではあるが社会的に1番の失敗として、2回留年して(内定蹴りをかまし)300万借金することになったのも上記の特性を攻略出来なかったせいだと思う
という湿っぽい前置きはこのくらいにしておく。要するに忘れっぽいとか飽きっぽいとかいう事を頑張って攻略しようとして、オタク力を高め(なんで?)、遂に攻略の兆しがはっきりと見えた…という日記
・した方が良いと明らかに分かっていて1日中考えていても出来ない!しかもたまに謎の思考に割り込まれる!
出来ねぇーっ。発達障害という言葉を知るまでは勿論、知ってからも結局攻略法は薬を飲む以外見つからなかった
ただ、ぼんやりと自分は薬を飲んでも出来ない気がするという直感と、面倒くさすぎるし何とかなってると言えばなってる事に高額なお金を払いたくない思いだけがあった
・とった対策
自分の軽度な「衝動的」「過集中」「先延ばし癖」が発動して困る事は、数秒でも数日後でもいいが、将来に向けての計画を何1つ守れない事にある(あと単に忘れっぽい傾向にある事)
とった対策は
「メモを遵守する」「人にアラーム役をなるべく委託する」「五感に入ってくる情報を制限してコントロールする」「罰を与える」
結果は、メモは考えた事が字になっただけなのでダメ、人に言われてもやらないものはやらない(そのまま怒られたりする)、情報が制限されても無から謎の興味を生み出してしまう、罰を与えるというルールが守れない
と、何かやる前から分かってたっしょみたいな結果になってしまった。色々その手の発想で組み合わせもしたがダメだった
・突如下るお告げ
どうしたら予定をこなせるか考え始めてもうざっと15年。その時は来た。俺を救ったのはやはりオタクだった
これは某人の自分宛ての会話ツイートの一部抜粋
"誰にも理解できない理由で思考が上書きされて遅れたりするため、自分の中で時間を守ることに付随して神性を持つ何かが定置されると上書きされにくくなると言う考え。自分で思いつく必要はなくて例えばこれを見てこれはすごい、やったらきっとできると思って実行したりすると神性は宿りやすいかも"
本当にビリっと来た。
これを自分の悩みに変換して書くと、
誰にも理解できない理由で思考が上書きされて遅れたりするため、自分の中でメモ(今ではない過去の自分が決めた本来大事であるはずの事)を見て守ることに付随して神性を持つ何かが定置されると上書きされにくくなると言う考え。自分で思いつく必要はなくて(この時は自分で思いついたが)例えばこれを見てこれはすごい、やったらきっとできると思って実行したりすると神性は宿りやすいかも
神性という言葉はかなりふわっとしているけど、この時の自分は「衝動や過集中の間でも無意識にあり、理屈ではなく自分が信じていること」と翻訳した
・お告げの補強
マブダチなので名前を出してしまうが、LWさんがいなければこの境地には辿り着けなかったと思う
そもそも難しい…と言うとまたあれだが、哲学、認知、宗教といった人文系の知識がまっっっったくなかった自分に興味をもたせてくれたのは彼の影響が大きい。何をしたのかと言われればただwikipediaを読んだりしただけだが、それでも考え方の変化はかなりあった
凄いオタクはやたらメモを書いているし、アウトプットをするとすっきりする実感と合うなぁというのを確認出来た効果もある
・自分の神
最初の3つの問題を解決するには、メモをとってそれを書いた通りに実行する、が有効なのはずっと分かっていた。自分は計画もちゃんと立てられるし、パニックにもならないし、メモを見て書いた事を行動に移せればそれで良いのだ。それが1番難しいんだけど
メモを守る事に付随させる神性は、自分の中のオタク
意味が分からない
もしかしたら脆いかも知れないし、今後変化するかも知れないし何よりバカバカしいが、困っていた15年間一貫していた事と言えば、自分のオタクという謎の概念へのこだわりしかない
何より、"これを見てこれはすごい、やったらきっとできると思って実行したりすると神性は宿りやすいかも"
という提言にバチッとハマり、実行出来る自分の姿がはっきりと浮かんだ
・またしても現れるオタク
この数ヶ月前だかそのくらいに、今まで全く出会った事のなかった万年筆のオタクに会った。何となく興味はあったけど高いしよく分からんしなーと思っていた万年筆だ
この最初から興味があってオタクに出会うパターンは一歩踏み出せば容易にハマる確信があった
文筆業でもないのにメモを万年筆で書く奴はオタクだ。間違いない。俺はオタクになりたい。
・過去からの改善点
当然ながら、メモをカッコよくとればカッコいいからやる気が出て上手く行くのでは?などという浅はかな考えは数年前に実行済みだ。良い紙とちょっと良いペンでやった事があるが当然続いていない
神性というくらいだから、無意識にメモを守りたくなるような強烈な要素がなくてはならない
順番が前後するが、1つ目の要素は万年筆が非効率的な道具である事。
オタクは非生産的だ。というのは本当に根拠も論理も特にないが自分の中に強く根付いていて、非生産的な行動をしている事そのものがある程度の神性を持っている
万年筆はインクも高いし取り出しに時間がかかるしキャップ付けないと乾くしペン本体が高いしもう非効率づくしだ
だがカッコいい。
2つ目は万年筆には様々な色のインクがある。
自分は何年もかけてオタクが煮詰まり老害化し、赤と黒が好きな人間に今なっている
色から受ける種々のイメージ、長らく好きで内部規範にすらなっているようなコンテンツたちのテーマカラー…などなど自分が赤と黒から受ける想像力は並大抵ではないように思える
インクはDIAMINE社のOXBLOOD。名前すらやばすぎりゅ
何もかもルーチン化されて何となく行動してしまう今(無意識にルーチンを行っているとすぐに謎の興味の割り込みが襲ってくる)、そのくらいオタクを重ねがけしないとすぐ意識がどこかに飛んでいってしまう
・3日目
今はまだ始まって3日目だ。もしかしたら1%くらい3日坊主で終わる可能性もなくはないし、数年単位で見ると続かないかも知れないが、明らかに感覚が今までと違うので暫くはメモに従って行動でき、メモの使い方も洗練されてくると思う。
このオタクエネルギーを何とか平和利用出来ないものか…という悩みが一気に爆発昇華し、とても晴れやかな気分

という日記を書き上げ、公開する事で厄介なオタクの最後の1ピースは完成する。
ありがとうオタクたち。
これからはゴロゴロと何もしない時間やただぐるぐると無駄な事を考える時間は減り、ゲームや本を堪能し、ますますオタク力は上昇する事だろう。おめでとう自分。
この記事は自分専用の攻略方法であり、そもそも発達障害という用語を使ってはいるが診断を受けたわけでもないので、普遍性や信頼性といったものは全くありません。
おわり
自分には生きていく上でどうしても困る特性があって10年近く頭を悩ませ、解決に手が掛かろうかというところで老い(老いという年齢でもないが)やら些細な変化やらも重なり解決出来ずにいた
今となっては巷で大流行の発達障害、その症状の一部「衝動的」「過集中」「先延ばし癖」だ
自分の場合簡単に言うと、数秒前しようとしていた事が消え失せ突然頭に浮かんだことに支配されてしまう、その行動が始まると、他に大事だったはずの事があってもすっかりどこかに飛んでいき、ふと前触れなく戻ってくるといった感じ
症状の名前を知ったから今はその名前で呼んでいるが、思えば小さい頃から何かを計画してその通りに実行出来た事が1度もない
ぶっちゃけ他の人の症状を聞いていると遥かに軽度なものだが、困っているものは困っている
1時間とか1日とかそういうスパンで目標を達成した事はあるが、未来の事を考えて計画し、それを実行するという事が描いた通りに出来た事が本当に1度もない
些細ではあるが社会的に1番の失敗として、2回留年して(内定蹴りをかまし)300万借金することになったのも上記の特性を攻略出来なかったせいだと思う
という湿っぽい前置きはこのくらいにしておく。要するに忘れっぽいとか飽きっぽいとかいう事を頑張って攻略しようとして、オタク力を高め(なんで?)、遂に攻略の兆しがはっきりと見えた…という日記
・した方が良いと明らかに分かっていて1日中考えていても出来ない!しかもたまに謎の思考に割り込まれる!
出来ねぇーっ。発達障害という言葉を知るまでは勿論、知ってからも結局攻略法は薬を飲む以外見つからなかった
ただ、ぼんやりと自分は薬を飲んでも出来ない気がするという直感と、面倒くさすぎるし何とかなってると言えばなってる事に高額なお金を払いたくない思いだけがあった
・とった対策
自分の軽度な「衝動的」「過集中」「先延ばし癖」が発動して困る事は、数秒でも数日後でもいいが、将来に向けての計画を何1つ守れない事にある(あと単に忘れっぽい傾向にある事)
とった対策は
「メモを遵守する」「人にアラーム役をなるべく委託する」「五感に入ってくる情報を制限してコントロールする」「罰を与える」
結果は、メモは考えた事が字になっただけなのでダメ、人に言われてもやらないものはやらない(そのまま怒られたりする)、情報が制限されても無から謎の興味を生み出してしまう、罰を与えるというルールが守れない
と、何かやる前から分かってたっしょみたいな結果になってしまった。色々その手の発想で組み合わせもしたがダメだった
・突如下るお告げ
どうしたら予定をこなせるか考え始めてもうざっと15年。その時は来た。俺を救ったのはやはりオタクだった
これは某人の自分宛ての会話ツイートの一部抜粋
"誰にも理解できない理由で思考が上書きされて遅れたりするため、自分の中で時間を守ることに付随して神性を持つ何かが定置されると上書きされにくくなると言う考え。自分で思いつく必要はなくて例えばこれを見てこれはすごい、やったらきっとできると思って実行したりすると神性は宿りやすいかも"
本当にビリっと来た。
これを自分の悩みに変換して書くと、
誰にも理解できない理由で思考が上書きされて遅れたりするため、自分の中でメモ(今ではない過去の自分が決めた本来大事であるはずの事)を見て守ることに付随して神性を持つ何かが定置されると上書きされにくくなると言う考え。
神性という言葉はかなりふわっとしているけど、この時の自分は「衝動や過集中の間でも無意識にあり、理屈ではなく自分が信じていること」と翻訳した
・お告げの補強
マブダチなので名前を出してしまうが、LWさんがいなければこの境地には辿り着けなかったと思う
そもそも難しい…と言うとまたあれだが、哲学、認知、宗教といった人文系の知識がまっっっったくなかった自分に興味をもたせてくれたのは彼の影響が大きい。何をしたのかと言われればただwikipediaを読んだりしただけだが、それでも考え方の変化はかなりあった
凄いオタクはやたらメモを書いているし、アウトプットをするとすっきりする実感と合うなぁというのを確認出来た効果もある
・自分の神
最初の3つの問題を解決するには、メモをとってそれを書いた通りに実行する、が有効なのはずっと分かっていた。自分は計画もちゃんと立てられるし、パニックにもならないし、メモを見て書いた事を行動に移せればそれで良いのだ。それが1番難しいんだけど
メモを守る事に付随させる神性は、自分の中のオタク
意味が分からない
もしかしたら脆いかも知れないし、今後変化するかも知れないし何よりバカバカしいが、困っていた15年間一貫していた事と言えば、自分のオタクという謎の概念へのこだわりしかない
何より、"これを見てこれはすごい、やったらきっとできると思って実行したりすると神性は宿りやすいかも"
という提言にバチッとハマり、実行出来る自分の姿がはっきりと浮かんだ
・またしても現れるオタク
この数ヶ月前だかそのくらいに、今まで全く出会った事のなかった万年筆のオタクに会った。何となく興味はあったけど高いしよく分からんしなーと思っていた万年筆だ
この最初から興味があってオタクに出会うパターンは一歩踏み出せば容易にハマる確信があった
文筆業でもないのにメモを万年筆で書く奴はオタクだ。間違いない。俺はオタクになりたい。
・過去からの改善点
当然ながら、メモをカッコよくとればカッコいいからやる気が出て上手く行くのでは?などという浅はかな考えは数年前に実行済みだ。良い紙とちょっと良いペンでやった事があるが当然続いていない
神性というくらいだから、無意識にメモを守りたくなるような強烈な要素がなくてはならない
順番が前後するが、1つ目の要素は万年筆が非効率的な道具である事。
オタクは非生産的だ。というのは本当に根拠も論理も特にないが自分の中に強く根付いていて、非生産的な行動をしている事そのものがある程度の神性を持っている
万年筆はインクも高いし取り出しに時間がかかるしキャップ付けないと乾くしペン本体が高いしもう非効率づくしだ
だがカッコいい。
2つ目は万年筆には様々な色のインクがある。
自分は何年もかけてオタクが煮詰まり老害化し、赤と黒が好きな人間に今なっている
色から受ける種々のイメージ、長らく好きで内部規範にすらなっているようなコンテンツたちのテーマカラー…などなど自分が赤と黒から受ける想像力は並大抵ではないように思える
インクはDIAMINE社のOXBLOOD。名前すらやばすぎりゅ
何もかもルーチン化されて何となく行動してしまう今(無意識にルーチンを行っているとすぐに謎の興味の割り込みが襲ってくる)、そのくらいオタクを重ねがけしないとすぐ意識がどこかに飛んでいってしまう
・3日目
今はまだ始まって3日目だ。もしかしたら1%くらい3日坊主で終わる可能性もなくはないし、数年単位で見ると続かないかも知れないが、明らかに感覚が今までと違うので暫くはメモに従って行動でき、メモの使い方も洗練されてくると思う。
このオタクエネルギーを何とか平和利用出来ないものか…という悩みが一気に爆発昇華し、とても晴れやかな気分

という日記を書き上げ、公開する事で厄介なオタクの最後の1ピースは完成する。
ありがとうオタクたち。
これからはゴロゴロと何もしない時間やただぐるぐると無駄な事を考える時間は減り、ゲームや本を堪能し、ますますオタク力は上昇する事だろう。おめでとう自分。
この記事は自分専用の攻略方法であり、そもそも発達障害という用語を使ってはいるが診断を受けたわけでもないので、普遍性や信頼性といったものは全くありません。
おわり
「アカメが斬る!(マンガ)」感想
いや~~何回言ったか分からんけど良かった~~
流石は冷徹なアニメ分解マシーンからのオススメだ(この記事を書いた時に勧めてくれた)
にしても、恋か、死か。とか、必殺シリーズを意識した…とか(確かに同じだけどそこじゃないだろ!!)嘘が前面に押し出される広告事情、つらい。
こんな事で動揺するようでは帝国領じゃ即死だぜ…?お前が読んだ作品を信じろ
・弱肉強食のみで15巻やる
作品内に通じている筋は多分これしかない。これに従って、心が人間的で揺れる奴はすぐ死ぬし、他人のために戦う奴も死ぬし、何より登場時間が短め。
・全体の流れと結末
これは疑ってしまった謝罪でもあるんだけど、弱肉強食のみだとどうしても話が動かないし面白くない。
それを何とか少年バトルのふりをしたり恋愛や弱い人間の死で動かしてくれている。
途中それらの要素のせいで、弱肉強食以外の話で感動させにくるんじゃないか?と思ってしまったけどそんなのは杞憂で、最後までアカメは自分のために斬った。タツミが露骨にがっかりしてるのがかわいい…いや普通にかわいそうだけど。
感動物語ではないけど、救いがあると見せかけつつ期待を一切裏切らないし、そのために邪魔な要素を入れてないのでそういう意味でとても良かった。
・女が強い
女だけにすれば簡単な事だが、男も出てくるしちゃんと男らしく活躍もした上で女が強い。
ウェイブはクロメを救っているし、タツミも主人公として重要な役割をたくさん担っている。が、結局は男の子はどこか人間くさく、強い女の子たちに振り回されているだけ。
別に男女どちらが強くても話は成り立つし何の意味もないテキスト読み上げ文だが、俺はこれが好きなのでとても大事な事だ。
・残酷成分を補充していく
最初に書いたけど弱肉強食で15巻やると本当につまらない話になるし実際そういうつまらなさはあるので、逐一帝国を倒すというモチベを保たなくてはいけない(読者が。)
そこで残酷シーンである。全年齢向けなものの、お決まりは一通りやってくれるので大変よろしい。すき。
作者がコメントしてたマリンは、本当に溶解させたら多分悪趣味に踏み込んで世界観ちょっと壊れてしまうので良い挿入だったなと俺は思う
エスデス様は拷問が好きと言いつつ実際に拷問するシーンがないのは非常に残念だが、少し考えると上記の理由で大臣サイドに残酷な事をさせ続けなくてはいけないので仕方がない。仕方がないからこの辺はエスデス様がカリスマとして軍を率い敵兵を拷問するスピンオフでやって欲しい。
チェルシーが死ぬ絵面が1番好き。
・うおお力高い
これが嬉しい誤算だった。
剣客とかノワールみたいなのに女の子と少年バトルを乗せるのに加えて、セラスヴィクトリア出てくるしパワードスーツとロボまで出てくるし、期待してなかったものが次々出てきたのでめちゃくちゃ嬉しくなってしまった。最高。
セリューさんはかなりおいしい役だったと思う。カッコ良かったぜ。
・もし○○だったら
好きなものっていうのは、好きでないものがあるからこそ、より好きなわけです。
勿論エスデス様が好きなんですけど(他のキャラも有象無象のその辺のキャラに比べればとても好きだけど)もしこうだったら嫌だなと思ってしまったものが3つあって、
タツミへの恋慕を敗北の理由にされたら嫌
恋の相手を躊躇なく殺せる程の恋慕は闘争本能と同列に置くことも出来るし、負ける理由としてアリとは思うんですけど、それが勝敗に絡むのは嫌だったので、エスデス様の無念止まりになったのはとても良かったです
死ぬ順序のブレが大きかったら嫌
各々好き勝手するのは構わないしそれも魅力なので良いんですけど、もしブラートとかランとかが(ここでは性別は関係ない)生き延びたらダメじゃないですか。アカメが勝てない事になるし、例えば姐さんとかドMは最後まで生き残らなくて良い事になる
結局はこれも杞憂で、弱い奴をどんどん殺す事自体がエンジンだったので、そういう引っ掛かりがないのがとても良かった
アカメがナイトレイドや民やタツミのためにエスデスやタツミを斬ったら嫌
これも上とほぼ一緒なんですけど、エスデス様を斬るからには絶対に強さ以外の方法で倒して欲しくなくて、アカメは斬った瞬間に強いだけではダメなんだみたいな決め台詞も言うんだけど、タツミの言った「俺は死なねぇから」の約束を守っただけ…シーンで結局お前鬼やん!ヤッター!って丸く(尖ったまま?)収まるのが良かった
アカメ活躍回少なかったけど、ちゃんとナジェンダの言った通り100万人とアカメのゴリ押しで倒したのも期待の裏切らなさ。
アカメが斬る!面白くはないけどまた読みたい超好きな萌えマンガ、という新たなポジションを獲得した。そこで○○しろよ~~!というツッコミが一切入らない作品はやはり見ていて気持ち良い。
アニメも面白いらしいが結末が全く違うらしいので見るのが少し怖い。
勧めてくれたサイゼリヤに感謝
流石は冷徹なアニメ分解マシーンからのオススメだ(この記事を書いた時に勧めてくれた)
にしても、恋か、死か。とか、必殺シリーズを意識した…とか(確かに同じだけどそこじゃないだろ!!)嘘が前面に押し出される広告事情、つらい。
こんな事で動揺するようでは帝国領じゃ即死だぜ…?お前が読んだ作品を信じろ
・弱肉強食のみで15巻やる
作品内に通じている筋は多分これしかない。これに従って、心が人間的で揺れる奴はすぐ死ぬし、他人のために戦う奴も死ぬし、何より登場時間が短め。
・全体の流れと結末
これは疑ってしまった謝罪でもあるんだけど、弱肉強食のみだとどうしても話が動かないし面白くない。
それを何とか少年バトルのふりをしたり恋愛や弱い人間の死で動かしてくれている。
途中それらの要素のせいで、弱肉強食以外の話で感動させにくるんじゃないか?と思ってしまったけどそんなのは杞憂で、最後までアカメは自分のために斬った。タツミが露骨にがっかりしてるのがかわいい…いや普通にかわいそうだけど。
感動物語ではないけど、救いがあると見せかけつつ期待を一切裏切らないし、そのために邪魔な要素を入れてないのでそういう意味でとても良かった。
・女が強い
女だけにすれば簡単な事だが、男も出てくるしちゃんと男らしく活躍もした上で女が強い。
ウェイブはクロメを救っているし、タツミも主人公として重要な役割をたくさん担っている。が、結局は男の子はどこか人間くさく、強い女の子たちに振り回されているだけ。
別に男女どちらが強くても話は成り立つし何の意味もないテキスト読み上げ文だが、俺はこれが好きなのでとても大事な事だ。
・残酷成分を補充していく
最初に書いたけど弱肉強食で15巻やると本当につまらない話になるし実際そういうつまらなさはあるので、逐一帝国を倒すというモチベを保たなくてはいけない(読者が。)
そこで残酷シーンである。全年齢向けなものの、お決まりは一通りやってくれるので大変よろしい。すき。
作者がコメントしてたマリンは、本当に溶解させたら多分悪趣味に踏み込んで世界観ちょっと壊れてしまうので良い挿入だったなと俺は思う
エスデス様は拷問が好きと言いつつ実際に拷問するシーンがないのは非常に残念だが、少し考えると上記の理由で大臣サイドに残酷な事をさせ続けなくてはいけないので仕方がない。仕方がないからこの辺はエスデス様がカリスマとして軍を率い敵兵を拷問するスピンオフでやって欲しい。
チェルシーが死ぬ絵面が1番好き。
・うおお力高い
これが嬉しい誤算だった。
剣客とかノワールみたいなのに女の子と少年バトルを乗せるのに加えて、セラスヴィクトリア出てくるしパワードスーツとロボまで出てくるし、期待してなかったものが次々出てきたのでめちゃくちゃ嬉しくなってしまった。最高。
セリューさんはかなりおいしい役だったと思う。カッコ良かったぜ。
・もし○○だったら
好きなものっていうのは、好きでないものがあるからこそ、より好きなわけです。
勿論エスデス様が好きなんですけど(他のキャラも有象無象のその辺のキャラに比べればとても好きだけど)もしこうだったら嫌だなと思ってしまったものが3つあって、
タツミへの恋慕を敗北の理由にされたら嫌
恋の相手を躊躇なく殺せる程の恋慕は闘争本能と同列に置くことも出来るし、負ける理由としてアリとは思うんですけど、それが勝敗に絡むのは嫌だったので、エスデス様の無念止まりになったのはとても良かったです
死ぬ順序のブレが大きかったら嫌
各々好き勝手するのは構わないしそれも魅力なので良いんですけど、もしブラートとかランとかが(ここでは性別は関係ない)生き延びたらダメじゃないですか。アカメが勝てない事になるし、例えば姐さんとかドMは最後まで生き残らなくて良い事になる
結局はこれも杞憂で、弱い奴をどんどん殺す事自体がエンジンだったので、そういう引っ掛かりがないのがとても良かった
アカメがナイトレイドや民やタツミのためにエスデスやタツミを斬ったら嫌
これも上とほぼ一緒なんですけど、エスデス様を斬るからには絶対に強さ以外の方法で倒して欲しくなくて、アカメは斬った瞬間に強いだけではダメなんだみたいな決め台詞も言うんだけど、タツミの言った「俺は死なねぇから」の約束を守っただけ…シーンで結局お前鬼やん!ヤッター!って丸く(尖ったまま?)収まるのが良かった
アカメ活躍回少なかったけど、ちゃんとナジェンダの言った通り100万人とアカメのゴリ押しで倒したのも期待の裏切らなさ。
アカメが斬る!面白くはないけどまた読みたい超好きな萌えマンガ、という新たなポジションを獲得した。そこで○○しろよ~~!というツッコミが一切入らない作品はやはり見ていて気持ち良い。
アニメも面白いらしいが結末が全く違うらしいので見るのが少し怖い。
勧めてくれたサイゼリヤに感謝
初恋と"強すぎる女性"への執着と十二国記
事の始まりは十二国記の再読で、その1巻である「月の影 影の海(上)」を昨日読み終えた。
「月の影 影の海(上)」は十二国記の中でたぶん2番目くらいに好きな話で、今回の記事用に有り得ないくらい短くしたあらすじは以下の通り。
・15秒で分かる「月の影 影の海(上)」
現実世界では八方美人品行方正で通っていた女子高生中嶋陽子は、突如現れた男に意味不明な事を言われ異世界に連れて行かれそうになる。
訳が分からない陽子は現実世界に残ろうと出来る限りの抵抗をするが、結局化け物が自分を追ってきたりする事もあって異世界に着いてしまう。
陽子が駄々こねたせいで上手く着地出来ず、よく分からん田舎の山道で1人になってしまう。
凄い頻度で化物襲ってくるわ、向こうの世界から来た奴は政府に突き出す事になってるから人間にも凄い騙されるわ襲われるわで大変な事になる。
それを非力な女子高生の陽子が切り抜けられたのは、突然現れた男に渡されていた、化け物もズバズバ斬れて陽子にしか抜けない宝剣と、握ると凄い回復する珠のおかげだった。
しかし、必死に生き延びる中で帰りたいけどもう元の世界に帰れない事が次第に分かり、これ頑張って生きる意味ある?という思いが強くなる。
追い打ちをかけるように宝剣が光り現実世界の様子が映し出され、誰にでもいい顔をする陽子が嫌いだったと言う友達、何かそんな感じの事を言う教師、最後の望みだった母親も、確かに陽子は素直過ぎたし子供の考えてる事なんて分からないね、と納得してしまう場面が映し出される。
生まれて初めて真の孤独と向き合わざるを得なくなり、あまりに心許ないが最後の手がかりである剣と珠を頼りに…というところで毎日の襲撃と精神的負担で体力も気力も限界が来て道端に倒れる。
という所で上巻は終わる。
ちなみに陽子は異世界の一国の王で、あんまり弱くてわがまま言うもんだから連れに来た側近の謎の男の力でもちゃんと連れて来れなかった、というのがこの話のオチである。
陽子は元々超が付くほど弱くて甘い、最終的に王になるが謎の男含め誰も助けてくれない話である、というのが伝わればOK
十二国記ファンに読まれたら怒られそうなあらすじだが、今回はこの話を通じて自分が何を思ったのかという方がメインなので目をつぶる。
・小学校3年生の頃
算数の授業で確か筆算を習ってた時に、どうやって解きますかという質問に自分は手を挙げ、敢えて正攻法ではない少しひねた解法を答えた。
教室がワーッとはならなかったけど、先生は「ひふみくんらしい良い回答ですね!」みたいな事を言ってくれたので、かなり喜んだ(どのような小学生だったかを察せる回)
が、隣の席のAさん(♀)が「そんなんじゃ誰も分からないし意味ないでしょ」とボソッと言ったのだ。
当時はその真意(みんなで受ける授業なのでこれから習う正攻法を答えるか、手を挙げなければ良い)は分かりかねたが、"Aさんには解法が分かるだけでなく、目立ちたい故に敢えてひねた答えを出した事を見抜かれている"という事だけは分かった。
Aさんは小3~小6まで同じクラスで、勉強出来る、足が速い、背が高い、何か小さい字の本が好き、水泳が出来る(同じ水泳教室に通っていた。足が速い奴にも水泳でなら大抵勝てたのでアイデンティティとして重要だった)と、
小学生基準では破格のスペックを誇っており、正確には初恋ではないが、初恋と言っていい強烈な憧れを持っていた。ちなみに自分の足と背と読んでいた本は平均と平均と平均という感じである。
クラス内で勉強はAさんとBさん(両方女性)が1,2番で、自分ともう1人が3,4番という感じで、そのBさんは顔が抜群に良いし優しいし絵に描いたような良家のお嬢さんという感じで、モテる子=Bさんみたいな認識がクラスにはあった。実際2年生くらいまでBさんばかり見ていた。
目立ちたがった自分を咎めてボソッと言うAさんが万人にモテるタイプではないのは明らかだが、前述のような事とか色々あってAさんが好きになった。
・小4、事件発生
何かのお祝いの会をする時に、自分とAさん含む4人で装飾班みたいなのになって、ふわふわの紙を重ねて花を作る仕事と、何かもう1つ仕事があった。それでちょうど男女2:2で分けるような流れになった時にどっかのタイミングで自分が「花作りは女の仕事だ」と言った。
これは何度も思い出してるので一字一句間違ってない。確かに自分はこう言った。大人になった今読むと物凄い発言だが、小学生だし男女に分かれてやるのが普通でしょ以上の意図は一切なかった。
そこでAさんが「それ意味分かんなくない?」的な事を言って言い合いになった。自分は怒られる意味が分からなかったので弁明してみた気がするが、解決しなかったのでAさんが先生に言いに行ってその場は収束した。
その後ひと段落してから席で立たされ、Aさんの糾弾と先生からの説教を受けた。怒られる側で糾弾というのもあれだが、クラス内で立たせて怒るというのはなかなか小学生には堪えるので糾弾で概ね間違っていないだろう。
何故この事を何度も思い出していたかと言うと、人並みに怒られ慣れてはいたけれど、相手が怒っている度合いと、自分の悪い事をしたという実感がこんなにも噛み合わなかった事が他になかったからだ。
先生の説教も正直よく分からなかったので全く内容を覚えていない。
小4の自分には(というか暫くの間)性差による侮辱という感覚は分からなかったけれど、この事件は自分に結構深い爪痕を残した。
と他にも色んな事があったけど、Aさんに関して特に深く印象に残っているのはこの2つの出来事だ。
・小5、再び事件発生
結論から言うと自分はいじめの加害者になった事がある。そこまで凄惨な話ではないつもりだが、いじめに程度もクソもないので字を見るのも嫌な人は次の項まで飛ばして頂いて構わない。
所謂どんくさい女の子(Cさん)がクラスにいて、その子に悪口を言うのがクラスで流行っていた。自分はその中でも多分上位3,4人の主犯格だった。
ある日、Cさんが限界を超えて泣き出し先生に言いに行く、という事が起こる。この時最後の引き金となる言葉を言ったのは自分である。日常と化していたので何と言ったかは覚えていない。
これは一度ツイッターに書いた事があるが、自分が1人で先生に呼ばれた時に確か悪口を言ってたのは自分だけじゃない的な事を言ったのをはっきり覚えている。その後Cさんは誰にいじめられていたのかという質問に「みんな」としか答えなかったらしい。
次のホームルームで先生が全員の前で「ひふみくん他に誰が悪口を言っていたのか言ってみんなで謝りなさい」と言った。今思うと信じられない事をする先生だが、それは本題ではない。
自分はかなり反省していて他の事を考えられる状態ではないし、先生の言う通りにみんなで謝るのが最優先だったので、結構な人数の名前を言った。
これも別に自分がこれで傷ついたとか裏切る事を知ったとかそういうのは一切なくて、ただ自分は申し訳ないと思っていたので出来る限りの事をしたとしか思っておらず、正直あまり覚えてない。
一応それで悪口はぱったりと止み、クラスの雰囲気は表面上はそれまでに戻り、Cさんだけに傷が残され、その後何かぶり返す的な事はなかった。
・小学卒業から中高くらいまで
Aさんは4年間ずっと"何でも出来て、自分の意見があり、派閥にあまり迎合しない人"として自分に深く印象を残し、Aさんの私立中への進学を以てお別れになった。
自分は公立中に進み、隣の小学校から結構えげつない不良が流入してきて、スクールカースト色の濃い3年間になった。とは言えカースト的に見れば多分並み的なポジションで3年間を過ごした。
中学受験でフィルタリングされたせいか、自分の強烈過ぎる原体験のせいか、Aさんのような人は男女含めておらず、中学時代に好きな人と言うと思春期なのでいない事はないが、Aさんより記憶が格段に薄い。
ちなみに中学では卓球をしていて、地区大会を優勝するが都大会では全く通用しないという井の中の蛙スタイルを地で行っていた。あまり今回の話に関係ないが、人に勝つ快感と負ける悔しさはこの時期に培われたものが大きい。
小5キモエピソードを追加しておくと、小学校の頃からある程度卓球が強かったのでAさんもそれを知っており、一緒に遊んだ事が何回かあってそこは認めてもらえていたというのがある。もう書いていて死にそうだ。
ついでに、学年のやばい奴が一番の友達をからかっていたので、何故か正義感が発動してそいつにやめろよ的な事を言うけど強めのビンタ一発で退散した(何かなあなあになってからかいは収まったが…)という面白過ぎるオタクエピソードもある。
高校はバリバリの進学校で、卓球や勉強含めあらゆる面で周りに劣る事になる。とは言っても姑息な逆張りオタクだったのでそれを悲観した事は殆どないし今もないが…
ちなみにそこで唯一周りに勝てたのがゲーセンのゲーム全般だ。
・オタク醸成期。"強すぎる女性"への執着。
高校、大学で一気にオタク化が進む。そこで土台となったのは強すぎるAさんと、いじめの記憶。と、他にも色々あるが取り敢えず2つにしておく。
自分の意見を持ち、派閥に迎合してはならないという観念(Aさんだけの影響ではないが大きいのは間違いない)、またいじめ事件で自分がした事(結果には現れなかったとは言え友達を売ったという思いがかなり大きくなった)、「花作りは女の仕事だ」と言った事への罪の意識(当然だがもう遡って謝る方法はないため背負うしかない)が、無意識に自分の方向性を決めていた。難しい言葉で言うと内在化されていた。
ちなみにAさんは風の噂では凄い女子大に入ったところまでは聞いた。まあそうだろう。
・どのような無意識が生まれていたか
端的に言うと"強すぎる女性に許されたい"という贖罪のような無意識だと思う。
これは自分のオタク的な好みにバリバリ現れていて、最近の自分の悩みにもばっちりとハマる。やっぱり思春期の経験は大切なのだ。
というところでようやくオタクコンテンツの話になる。
・飽きっぽい自分が10数年追い続けている妖精帝國
本当に飽きっぽくて色々な事に興味が移ってしまうのだが、妖精帝國だけは高校生の頃から唯一生き残っている。上の自己分析があればそれも自明のようなものだが、妖精帝國の歌や語りから、
Voのゆい様がキャラクターとして絶対に何者にも屈しない強い女性のシンボルとしてある(憧れの強すぎる女性像)
自分と徹底的に向き合わないと思想は生まれないという信念(罪の意識を背負う事)
徹底して反骨を歌っている(自分の意見を持つ事、人と違う事への執着)
妖精界から人間界にやってきて人間に語りかけている、という設定(憧れの対象が喪失している事への埋め合わせ、弱者である自分を認め教唆してくれる存在)
ゴスを基調としたビジュアル、メタルサウンド(中二病全盛期のオタク)
と言うような自分に刺さるしかないような要素が山盛りなのだ。そりゃ気付いたらファン続けてるわという感じだ。
・女の子が痛い目に遭う作品
ここ数年何故これが好きなのか説明しあぐねていたが、今回はついに完成した。
「Aさんへの嫉妬」と「自分の断罪」がごちゃ混ぜになって出てきている。
「Aさんへの嫉妬」は分かりやすい。何でそんないつも涼しい顔して凄いの?なんなの?流石に死ぬのは怖いでしょ?みたいなオタクが培養されて出てきたみたいな思考だ。めちゃめちゃ強い絶対に心が折れない女の子が死の恐怖で仮面が剥がれるタイプの作品が挙げられる。
「自分の断罪」というのは、酷い事をしたら仕返しをされるし、それは口で反省して済むものではないぞ(自分が口で反省しても効果がないタイプかつ、死ぬのが凄く怖いタイプのため)という無意識の現れで、要するにこの時自分は被虐者側だ。復讐されるタイプの作品が挙げられる。
グロが好きなわけでは決してないという説明がすんなり済む。
・オタク界では一般的な、美少女への執着としばしば噛み合わない
これはかなり言いたかった事で、オタクは美少女が好きなのは間違いないし自分も相当好きなのでオタクだな~と思っていたのだが、何かと作品に違和感がある事が多い。
特に強いヒロインが空から降ってきて少年を助ける物語とか、強い女的なシンボルの女傑がぶんぶんする物語とか…言うまでもないがヒロインが主人公の男に惚れる物語は問題外である。
前者は確かに強い部分があるにはあるんだけど、基本的に何か弱い部分が描かれているところにあまり魅力を感じない。
後者はぴったりハマる可能性を秘めているが、何かしらの隙がある(無限にいる。)、男性優位社会のカウンターとして強い女性に設定されているだけ(ex.ムーラン)、強い女性にも母性はある(ex.ハマーン・カーン)など、惜しくも自分が求める事と噛み合わない例があまりにも多い。
・つまり、自分の罪を許し背中を押してくれるヒーローが見たい
最大の問題はそれが女性でなくてはいけない事だ。強すぎる女性が登場する作品は数多くあるが、上記の問題に引っ掛かる事が多いし、何よりそういった完全な憧れとして存在し、なおかつ弱者に手を差し伸べ許してくれるヒーローというのは男が多い。
好きな他の作品にもこの傾向は現れまくってて本当にキモい(ex.サンホラはクロセカが好き、最近面白かった映画は響-HIBIKI-…など)
・ようやく十二国記に戻ります。
という以上のような理解が、13歳の時(何も分からない)、19歳の時(自分の執着しているものなどは分かっているが何も繋がっていない)、今(今。)と3回十二国記を再読する事で繋がりました。ありがとう十二国記。聖書。ほんまそれ。
もう忘れてしまったと思うが、冒頭で紹介した中嶋陽子は全く自分の意見を持たない弱い女性(最悪の存在で、強くない自分(ひふみ)を誇張した存在でもある)から、計り知れない孤独を経験し自分と向き合う事を通じて超強い女性になり、国を治める王(民を導く立場)になる。
十二国記は小説としての完成度もめちゃくちゃ高くて面白いため、それにこのような自己投影が重なれば忘れられない作品なのも当然である。
ちなみに一番好きなキャラは陽子ではなく、図南の翼の主人公である供王 珠晶なのは言うまでもない。
1行で言うと、豪族に生まれ、荒廃した国を憂い、弱冠12歳にして自分こそが王にふさわしいと言ってのけ、各国の偉丈夫が集まる難関を突破し、実際に素晴らしい王になるキャラである。これに嫉妬するもう1人のキャラとの話が本当に素晴らしい。しにたい。
・ご応募お待ちしております
そういった、ハマーン様でも足りないくらい本当に強い女性のヒーローの面白いお話に心当たりがありましたら是非お教えください。
・最後に
カッコいい自分語りをする人ってみんなキモエピソードを持ってて凄いな、羨ましいなと本気で思ってたけど、思春期に10年近く好きだった初恋の女の子が20年くらい自分の心と趣味までもを支配しているって書くと紛れもない激キモ・サピエンスそのもので、自分もそんなエピソードを持っている事が分かり、これで心おきなくキモ・オタクが名乗れるので本当に満足しています。ありがとう十二国記。
「月の影 影の海(上)」は十二国記の中でたぶん2番目くらいに好きな話で、今回の記事用に有り得ないくらい短くしたあらすじは以下の通り。
・15秒で分かる「月の影 影の海(上)」
現実世界では八方美人品行方正で通っていた女子高生中嶋陽子は、突如現れた男に意味不明な事を言われ異世界に連れて行かれそうになる。
訳が分からない陽子は現実世界に残ろうと出来る限りの抵抗をするが、結局化け物が自分を追ってきたりする事もあって異世界に着いてしまう。
陽子が駄々こねたせいで上手く着地出来ず、よく分からん田舎の山道で1人になってしまう。
凄い頻度で化物襲ってくるわ、向こうの世界から来た奴は政府に突き出す事になってるから人間にも凄い騙されるわ襲われるわで大変な事になる。
それを非力な女子高生の陽子が切り抜けられたのは、突然現れた男に渡されていた、化け物もズバズバ斬れて陽子にしか抜けない宝剣と、握ると凄い回復する珠のおかげだった。
しかし、必死に生き延びる中で帰りたいけどもう元の世界に帰れない事が次第に分かり、これ頑張って生きる意味ある?という思いが強くなる。
追い打ちをかけるように宝剣が光り現実世界の様子が映し出され、誰にでもいい顔をする陽子が嫌いだったと言う友達、何かそんな感じの事を言う教師、最後の望みだった母親も、確かに陽子は素直過ぎたし子供の考えてる事なんて分からないね、と納得してしまう場面が映し出される。
生まれて初めて真の孤独と向き合わざるを得なくなり、あまりに心許ないが最後の手がかりである剣と珠を頼りに…というところで毎日の襲撃と精神的負担で体力も気力も限界が来て道端に倒れる。
という所で上巻は終わる。
ちなみに陽子は異世界の一国の王で、あんまり弱くてわがまま言うもんだから連れに来た側近の謎の男の力でもちゃんと連れて来れなかった、というのがこの話のオチである。
陽子は元々超が付くほど弱くて甘い、最終的に王になるが謎の男含め誰も助けてくれない話である、というのが伝わればOK
十二国記ファンに読まれたら怒られそうなあらすじだが、今回はこの話を通じて自分が何を思ったのかという方がメインなので目をつぶる。
・小学校3年生の頃
算数の授業で確か筆算を習ってた時に、どうやって解きますかという質問に自分は手を挙げ、敢えて正攻法ではない少しひねた解法を答えた。
教室がワーッとはならなかったけど、先生は「ひふみくんらしい良い回答ですね!」みたいな事を言ってくれたので、かなり喜んだ(どのような小学生だったかを察せる回)
が、隣の席のAさん(♀)が「そんなんじゃ誰も分からないし意味ないでしょ」とボソッと言ったのだ。
当時はその真意(みんなで受ける授業なのでこれから習う正攻法を答えるか、手を挙げなければ良い)は分かりかねたが、"Aさんには解法が分かるだけでなく、目立ちたい故に敢えてひねた答えを出した事を見抜かれている"という事だけは分かった。
Aさんは小3~小6まで同じクラスで、勉強出来る、足が速い、背が高い、何か小さい字の本が好き、水泳が出来る(同じ水泳教室に通っていた。足が速い奴にも水泳でなら大抵勝てたのでアイデンティティとして重要だった)と、
小学生基準では破格のスペックを誇っており、正確には初恋ではないが、初恋と言っていい強烈な憧れを持っていた。ちなみに自分の足と背と読んでいた本は平均と平均と平均という感じである。
クラス内で勉強はAさんとBさん(両方女性)が1,2番で、自分ともう1人が3,4番という感じで、そのBさんは顔が抜群に良いし優しいし絵に描いたような良家のお嬢さんという感じで、モテる子=Bさんみたいな認識がクラスにはあった。実際2年生くらいまでBさんばかり見ていた。
目立ちたがった自分を咎めてボソッと言うAさんが万人にモテるタイプではないのは明らかだが、前述のような事とか色々あってAさんが好きになった。
・小4、事件発生
何かのお祝いの会をする時に、自分とAさん含む4人で装飾班みたいなのになって、ふわふわの紙を重ねて花を作る仕事と、何かもう1つ仕事があった。それでちょうど男女2:2で分けるような流れになった時にどっかのタイミングで自分が「花作りは女の仕事だ」と言った。
これは何度も思い出してるので一字一句間違ってない。確かに自分はこう言った。大人になった今読むと物凄い発言だが、小学生だし男女に分かれてやるのが普通でしょ以上の意図は一切なかった。
そこでAさんが「それ意味分かんなくない?」的な事を言って言い合いになった。自分は怒られる意味が分からなかったので弁明してみた気がするが、解決しなかったのでAさんが先生に言いに行ってその場は収束した。
その後ひと段落してから席で立たされ、Aさんの糾弾と先生からの説教を受けた。怒られる側で糾弾というのもあれだが、クラス内で立たせて怒るというのはなかなか小学生には堪えるので糾弾で概ね間違っていないだろう。
何故この事を何度も思い出していたかと言うと、人並みに怒られ慣れてはいたけれど、相手が怒っている度合いと、自分の悪い事をしたという実感がこんなにも噛み合わなかった事が他になかったからだ。
先生の説教も正直よく分からなかったので全く内容を覚えていない。
小4の自分には(というか暫くの間)性差による侮辱という感覚は分からなかったけれど、この事件は自分に結構深い爪痕を残した。
と他にも色んな事があったけど、Aさんに関して特に深く印象に残っているのはこの2つの出来事だ。
・小5、再び事件発生
結論から言うと自分はいじめの加害者になった事がある。そこまで凄惨な話ではないつもりだが、いじめに程度もクソもないので字を見るのも嫌な人は次の項まで飛ばして頂いて構わない。
所謂どんくさい女の子(Cさん)がクラスにいて、その子に悪口を言うのがクラスで流行っていた。自分はその中でも多分上位3,4人の主犯格だった。
ある日、Cさんが限界を超えて泣き出し先生に言いに行く、という事が起こる。この時最後の引き金となる言葉を言ったのは自分である。日常と化していたので何と言ったかは覚えていない。
これは一度ツイッターに書いた事があるが、自分が1人で先生に呼ばれた時に確か悪口を言ってたのは自分だけじゃない的な事を言ったのをはっきり覚えている。その後Cさんは誰にいじめられていたのかという質問に「みんな」としか答えなかったらしい。
次のホームルームで先生が全員の前で「ひふみくん他に誰が悪口を言っていたのか言ってみんなで謝りなさい」と言った。今思うと信じられない事をする先生だが、それは本題ではない。
自分はかなり反省していて他の事を考えられる状態ではないし、先生の言う通りにみんなで謝るのが最優先だったので、結構な人数の名前を言った。
これも別に自分がこれで傷ついたとか裏切る事を知ったとかそういうのは一切なくて、ただ自分は申し訳ないと思っていたので出来る限りの事をしたとしか思っておらず、正直あまり覚えてない。
一応それで悪口はぱったりと止み、クラスの雰囲気は表面上はそれまでに戻り、Cさんだけに傷が残され、その後何かぶり返す的な事はなかった。
・小学卒業から中高くらいまで
Aさんは4年間ずっと"何でも出来て、自分の意見があり、派閥にあまり迎合しない人"として自分に深く印象を残し、Aさんの私立中への進学を以てお別れになった。
自分は公立中に進み、隣の小学校から結構えげつない不良が流入してきて、スクールカースト色の濃い3年間になった。とは言えカースト的に見れば多分並み的なポジションで3年間を過ごした。
中学受験でフィルタリングされたせいか、自分の強烈過ぎる原体験のせいか、Aさんのような人は男女含めておらず、中学時代に好きな人と言うと思春期なのでいない事はないが、Aさんより記憶が格段に薄い。
ちなみに中学では卓球をしていて、地区大会を優勝するが都大会では全く通用しないという井の中の蛙スタイルを地で行っていた。あまり今回の話に関係ないが、人に勝つ快感と負ける悔しさはこの時期に培われたものが大きい。
小5キモエピソードを追加しておくと、小学校の頃からある程度卓球が強かったのでAさんもそれを知っており、一緒に遊んだ事が何回かあってそこは認めてもらえていたというのがある。もう書いていて死にそうだ。
ついでに、学年のやばい奴が一番の友達をからかっていたので、何故か正義感が発動してそいつにやめろよ的な事を言うけど強めのビンタ一発で退散した(何かなあなあになってからかいは収まったが…)という面白過ぎるオタクエピソードもある。
高校はバリバリの進学校で、卓球や勉強含めあらゆる面で周りに劣る事になる。とは言っても姑息な逆張りオタクだったのでそれを悲観した事は殆どないし今もないが…
ちなみにそこで唯一周りに勝てたのがゲーセンのゲーム全般だ。
・オタク醸成期。"強すぎる女性"への執着。
高校、大学で一気にオタク化が進む。そこで土台となったのは強すぎるAさんと、いじめの記憶。と、他にも色々あるが取り敢えず2つにしておく。
自分の意見を持ち、派閥に迎合してはならないという観念(Aさんだけの影響ではないが大きいのは間違いない)、またいじめ事件で自分がした事(結果には現れなかったとは言え友達を売ったという思いがかなり大きくなった)、「花作りは女の仕事だ」と言った事への罪の意識(当然だがもう遡って謝る方法はないため背負うしかない)が、無意識に自分の方向性を決めていた。難しい言葉で言うと内在化されていた。
ちなみにAさんは風の噂では凄い女子大に入ったところまでは聞いた。まあそうだろう。
・どのような無意識が生まれていたか
端的に言うと"強すぎる女性に許されたい"という贖罪のような無意識だと思う。
これは自分のオタク的な好みにバリバリ現れていて、最近の自分の悩みにもばっちりとハマる。やっぱり思春期の経験は大切なのだ。
というところでようやくオタクコンテンツの話になる。
・飽きっぽい自分が10数年追い続けている妖精帝國
本当に飽きっぽくて色々な事に興味が移ってしまうのだが、妖精帝國だけは高校生の頃から唯一生き残っている。上の自己分析があればそれも自明のようなものだが、妖精帝國の歌や語りから、
Voのゆい様がキャラクターとして絶対に何者にも屈しない強い女性のシンボルとしてある(憧れの強すぎる女性像)
自分と徹底的に向き合わないと思想は生まれないという信念(罪の意識を背負う事)
徹底して反骨を歌っている(自分の意見を持つ事、人と違う事への執着)
妖精界から人間界にやってきて人間に語りかけている、という設定(憧れの対象が喪失している事への埋め合わせ、弱者である自分を認め教唆してくれる存在)
ゴスを基調としたビジュアル、メタルサウンド(中二病全盛期のオタク)
と言うような自分に刺さるしかないような要素が山盛りなのだ。そりゃ気付いたらファン続けてるわという感じだ。
・女の子が痛い目に遭う作品
ここ数年何故これが好きなのか説明しあぐねていたが、今回はついに完成した。
「Aさんへの嫉妬」と「自分の断罪」がごちゃ混ぜになって出てきている。
「Aさんへの嫉妬」は分かりやすい。何でそんないつも涼しい顔して凄いの?なんなの?流石に死ぬのは怖いでしょ?みたいなオタクが培養されて出てきたみたいな思考だ。めちゃめちゃ強い絶対に心が折れない女の子が死の恐怖で仮面が剥がれるタイプの作品が挙げられる。
「自分の断罪」というのは、酷い事をしたら仕返しをされるし、それは口で反省して済むものではないぞ(自分が口で反省しても効果がないタイプかつ、死ぬのが凄く怖いタイプのため)という無意識の現れで、要するにこの時自分は被虐者側だ。復讐されるタイプの作品が挙げられる。
グロが好きなわけでは決してないという説明がすんなり済む。
・オタク界では一般的な、美少女への執着としばしば噛み合わない
これはかなり言いたかった事で、オタクは美少女が好きなのは間違いないし自分も相当好きなのでオタクだな~と思っていたのだが、何かと作品に違和感がある事が多い。
特に強いヒロインが空から降ってきて少年を助ける物語とか、強い女的なシンボルの女傑がぶんぶんする物語とか…言うまでもないがヒロインが主人公の男に惚れる物語は問題外である。
前者は確かに強い部分があるにはあるんだけど、基本的に何か弱い部分が描かれているところにあまり魅力を感じない。
後者はぴったりハマる可能性を秘めているが、何かしらの隙がある(無限にいる。)、男性優位社会のカウンターとして強い女性に設定されているだけ(ex.ムーラン)、強い女性にも母性はある(ex.ハマーン・カーン)など、惜しくも自分が求める事と噛み合わない例があまりにも多い。
・つまり、自分の罪を許し背中を押してくれるヒーローが見たい
最大の問題はそれが女性でなくてはいけない事だ。強すぎる女性が登場する作品は数多くあるが、上記の問題に引っ掛かる事が多いし、何よりそういった完全な憧れとして存在し、なおかつ弱者に手を差し伸べ許してくれるヒーローというのは男が多い。
好きな他の作品にもこの傾向は現れまくってて本当にキモい(ex.サンホラはクロセカが好き、最近面白かった映画は響-HIBIKI-…など)
・ようやく十二国記に戻ります。
という以上のような理解が、13歳の時(何も分からない)、19歳の時(自分の執着しているものなどは分かっているが何も繋がっていない)、今(今。)と3回十二国記を再読する事で繋がりました。ありがとう十二国記。聖書。ほんまそれ。
もう忘れてしまったと思うが、冒頭で紹介した中嶋陽子は全く自分の意見を持たない弱い女性(最悪の存在で、強くない自分(ひふみ)を誇張した存在でもある)から、計り知れない孤独を経験し自分と向き合う事を通じて超強い女性になり、国を治める王(民を導く立場)になる。
十二国記は小説としての完成度もめちゃくちゃ高くて面白いため、それにこのような自己投影が重なれば忘れられない作品なのも当然である。
ちなみに一番好きなキャラは陽子ではなく、図南の翼の主人公である供王 珠晶なのは言うまでもない。
1行で言うと、豪族に生まれ、荒廃した国を憂い、弱冠12歳にして自分こそが王にふさわしいと言ってのけ、各国の偉丈夫が集まる難関を突破し、実際に素晴らしい王になるキャラである。これに嫉妬するもう1人のキャラとの話が本当に素晴らしい。しにたい。
・ご応募お待ちしております
そういった、ハマーン様でも足りないくらい本当に強い女性のヒーローの面白いお話に心当たりがありましたら是非お教えください。
・最後に
カッコいい自分語りをする人ってみんなキモエピソードを持ってて凄いな、羨ましいなと本気で思ってたけど、思春期に10年近く好きだった初恋の女の子が20年くらい自分の心と趣味までもを支配しているって書くと紛れもない激キモ・サピエンスそのもので、自分もそんなエピソードを持っている事が分かり、これで心おきなくキモ・オタクが名乗れるので本当に満足しています。ありがとう十二国記。